スピードスター
同じボルトを回すにもいろんな工具があります
昔はメガネレンチとスパナ、T型くらいでしたがラチェットが登場してからはラチェットハンドルとソケットが工具の主役になり最近はギアレンチが人気です
私の工具箱にもいろんなモノがあります
ふと思ったのが一体どれが効率がいいのか?そして速いのか?
という訳で測ってみましょう
YBR125の8㎜のボルト4本を外してまた締め込むまでのタイムを計測します
1つ目はメーターステーのボルト1本
2つ目はミラーステーの1本
3つ目と4つ目はセルモーターを留める2本
計4本です
■メガネレンチ(KTC)
タイム 2分54秒
コレは1本目で手こずりました 奥まった場所にあるのでまずレンチがかけづらい
かけた後もレンチを振るスペースがないのでかけかえなければならず大幅に時間をロスしました
また2本目のミラーステーは緩めても抵抗があって指で回せず何度もかけかえる事になりここでもロス
セルモーター部分では一発でガチッとかかり緩めるのも最初の一撃のみなので早かったですね
無駄な機構がないだけにかける際は失敗ががありません
■ギアレンチ(メーカー不明)
タイム 2分25秒
形状としてはメガネと同じですが首振り機構のおかげで1本目のボルトにかけるのが簡単です
一旦かければあとは回すだけです ただラチェットの宿命ですが振ってる割りにボルトは回りません
単純に倍動かしてる訳ですでからね
ギアレンチの最大の弱点はソケットのように手回しできない事
否応なく長いグリップを振らなければならず無駄が多い
またヘッドが大きく首振り機構があるのでメガネのようにガチッと一発でかかりませんね
それでもメガネに比べればだいぶ早い結果でした
■T型レンチ(コーケン)
タイム 1分37秒
1本目の奥まったボルトのアクセスも簡単です
また上から回す場合は竹とんぼのように一気に回るので非常に速い
無駄な動きが全くありませんね
ただ横からの場合私は下手くそなのでスムーズに回せませんでした
上手い人なら別でしょう
速い理由は最初から最後まで動作が同じ事です
ラチェットのように途中でソケット持って手回しに変えたりメガネのように外して手回しすることもありません
本締めから緩んで抵抗のなくなったボルトまで同じ動作で一気に終わらせる事ができるので早い
ただ今回の状況的にかなりT型レンチに有利ですね
■T型ハンドル(SK11)
タイム 1分35秒
形状としてはT型レンチと全く同じですがこちらはハンドルにソケットを付けて使います
また握り部分が空転するのでガッチリ握っても回転を妨げません
横向きや下から賭ける場合は力を発揮します
思ったほどT型レンチより早くないのはスライドハンドルの長さですね
T型レンチに比べて短いので遠心力が若干弱い
あとソケットと本体が別々なので若干ガタツキます
この製品のいいところは私みたいな素人でも簡単に扱えることですね
T型レンチは上手い人と下手な人との差が激しいです 私みたいな素人だと外れてしまったり回転を妨げてしまったり遅いですがこの製品ならそんな事もありません
■ラチェットハンドル(SK11)
タイム 2分10秒
普段メインで使ってるだけに使いやすい
やっぱりラチェットなのでハンドルの動きの割にボルトは回っていません
ディープソケットなので一旦緩めば手回ししやすく速いですね
しかし手回しでも空転の抵抗がカチカチとあり多少ロスしてますね
タイム的にはT型に劣りますが扱いやすさはコチラの方が上ですね
■フレックスハンドル(FLAG)
タイム 1分51秒
ブレーカーバーとかスピンナハンドルと言われるものですがコチラはボールペン程度の長さです
ラチェット機構がなくシンプルな構造です
首振りのラチェットと違ってボルトと工具が一直線なので緩めばクルクルとスムーズに回ります
このおかげでラチェットやギアレンチより早かったですね
ただ8㎜という小さくてピッタリサイズのボルトなのでかなり有利な条件です
この長さだと固く締まったボルトや大きなボルトだと厳しくなりますね
3/8スピンナハンドルのように長くなるとハンドルを切り返すスペースが足らずかけかえが必要になります
■フィンガーチップラチェット(ダイソー)
タイム 2分11秒(参考タイム)
無駄のないデザインですが力を加える事ができず一発目に緩める事ができませんでした
ちょっと緩めた状態からのスタートなので参考記録です
一旦緩めばさすがに速い ラチェットは空転させてもカチカチと多少抵抗がありますが同じラチェットでもこちらは本体毎クルクルと回せるので早い
キツく締まって無いモノならいいですね
■フレックスレンチ(ストレート)
タイム 1分54秒
両端にソケットがついたような形状でラチェット機構はありません
フレックスハンドルのようにボルトとハンドルが一直線になるので回転は非常にスムーズ
基本的にはフレックスハンドルと同じ使い勝手でタイムも同じようなものです
弱点も同じくハンドルを切り返せないようなところでは途端に遅くなりますから有利な条件でしたね
■電動インパクトドライバ(日立工機)
タイム 59秒(参考タイム)
番外というかネタです
さすがに緩めるのはあっという間でハンドツールとは比べ物になりません
しかし締める方はそうもいきません トルク管理が難しいので基本的には締めるのには向きませんが使うとしたら途中まで締めて最後に手作業になると思います
結果発表
1位 SK11 T型スライドソケットハンドル 1分35秒
1位 コーケン T型レンチ 1分37秒
3位 FLAG フレックスハンドル 1分51秒
4位 ストレート フレックスレンチ 1分54秒
5位 SK11 1/4ラチェットハンドル 2分10秒
6位 メーカー不明 ギアレンチ 2分31秒
7位 KTC メガネレンチ 2分54秒
参考 ダイソー フィンガーチップ 2分11秒
参考 日立工機 電動インパクト 59秒
無理のある比較ですがアクセスしやすい場所ではやっぱりT型レンチが速いという結果になりました
そしてラチェットは無い方が速いという結果です
まあこれは当たり前かもしれませんラチェットが活きるのはかけかえが必要な場所ですしね
かけかえが必要な場所や狭い場所なら逆の結果でしょう
まあただのブログのネタですから
という訳でボルト回しのスピードスターはSK11T型ハンドルでした